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安くて低品質なホームページと高くて高品質なホームページ、得なのはどっち?

2013年 3月22日  コラム

ホームページ作成の依頼を受ける際に、「できるだけ安く」というご要望をお聞きすることがあります。

どうせだったら安い方がいいですよね。私もそう思います。

実際にこの業界に入る前、自分でホームページを作れなかった頃は、実際私も安い業者を探しました(笑)

ですが、だいぶWEBのことがわかるようになった今、もし外部に作成の依頼をするのなら、絶対に安い業者は選びません。

今だったら、そこそこの料金で、さらに品質の高い業者を選びます。

昔の私がそうだったように、なかなか一般の方でWEBに詳しい方はいません。

WEBのことがわからないからこそ、『違い』がわからずに、わかりやすい料金ばかりに捉われてしまうのだと思います。

安さだけで決めてしまったら、後でその『違い』がわかった時に、もしかしたら後悔するかもしれません。

『違い』を知らないで決めるのと、『違い』がわかってて決めるのとでは、大きな違いがあるので、今回はなかなかわかりにくいホームページの品質の違いで、実際にどれくらい変わるのかを具体的な数字を例にしてご解説したいと思います。

※ホームページの品質は、料金が高いからといって必ずしも品質が高いとは言えませんが、安い料金では高品質なものを作ることができませんので、『安くて低品質・高くて高品質』という前提で比較いたします。

同業者から見ても驚くくらい安い業者があり、ホームページの制作料金の相場はあってないようなものですが、今回は低品質で安い業者の料金を10万円、高品質で高い業者の料金を100万円といたします。

ホームページ制作料金の原価と制作時間

これはお客様には興味のない話かもしれませんが、なぜ安い業者と高い業者があって、なぜ安い料金だと高品質なホームページができないのかをご説明いたします。

ホームページ作成料金の原価のほとんどは人件費です。

制作料金の分だけプロの時間を買えると考えると、10万円なら特別高いスキルを持っていない人をせいぜい5日間しか使うことができません。

その5日間で、お客様のご要望をお聞きして、どのようなホームページにするか全体像を企画して、デザインを決め、さらにコーディング(実際の制作作業)をして、完成したらお客様に確認していただいて、修正箇所があれば修正をして…と、これだけの作業をやらなければなりません。

つまり、料金が安ければ、制作時間が限られるので、お客様のホームページを作るのに時間を掛けていられなくなります。

制作時間が限られれば、当然やっつけ仕事みたいになってしまう場合がありますから、品質の高いホームページができるはずがありません。

SEO対策の違い

今となっては当たり前のように、どの制作会社も「SEO対策」と書いていますが、やっている中身は会社によって大きく違います。

50%のSEO対策で「SEO対策」と書いているところもあれば、100%のSEO対策で「SEO対策」と書いているところもあるのです。

当然50%と100%のSEO対策では、実際の検索順位が大きく変わります。

検索順位が変わると、アクセス数にも大きな差が出てきて、アクセスのほとんどは10位以内に集中し、41位以下ならほぼ0になります。

検索順位を上げるためには、さらに経費が掛かる

仮に100万円で100%のSEO対策で10位以内に入れるのに、10万円で50%のSEO対策なら50位になるとします。

50位ならアクセス数ほぼ0なので、外部SEO対策(外部サイトから被リンクをしてもらう)を追加しないといけません(内部SEO対策を別の業者に依頼する方法もありますが、しっかり対策ができる業者ならば、作成するのとあまり変わらないくらいの料金が掛かります)

外部対策は月額制のところがほとんどですから、良質なリンクを貼ってもらうとなると、月々数万円の料金が掛かります。

月額3万円だとすると、年間36万円、3年で108万円も掛かる計算になります。

つまり、SEO対策が不十分な分だけ、別のSEO対策で補わなければならなくなり、作成以外の料金も掛かるのです。

しかも、多くのSEO業者がやっているこの外部対策(被リンクを購入するという方法)は、検索エンジンの提供元であるグーグルが明確にペナルティを与えると警告しているので、いつまで通用するかはわかりません。

結局、不十分なSEO対策だと余計な経費が掛かり、長い目で見ると高くなりますし、危険な方法に手を出さなければならなくなってしまう可能性もあるのです。

逆に100%のSEO対策で外部対策の必要がなければ、もちろん掛かる経費は0ですし、危険な方法をする必要もありません。

PPC広告でアクセス数を補った場合

SEO対策でアクセスが集められないのなら、PPC広告で集めるという方法もあります。

仮に10位以内だと一日20アクセスあるとした場合、一年間のアクセス数は7,300です。

これをPPC広告で集める場合、1クリック100円だと年間73万円掛かる計算になり、PPC広告を使う限り、永久にこれだけの経費が掛かり続けるのです。

逆にSEO対策がしっかりしていれば、これだけの経費を削減できるのです。

WEBプロモーションの違い

次にWEBプロモーションの違いを考えてみましょう。

ホームページの成約(CV)率は1%(100アクセスで1件の申し込み)あれば良い方だと言われていますが、どのホームページもこの数字に近いだけの効果を出せているかといえば、そうではありません。

1%どころか0.1%以下のホームページもたくさんあります。

インターネットでは、会社や商品の比較が容易に行えるので、実際のビジネスよりも競争は激しいため、成約率を上げるためには、どのようにプロモーションしていくか緻密な企画を立てなければなりません。

この戦略を立てるのにも当然時間が掛かります。

これも限られた制作時間の中で行わなければならないのです。

仮に安い業者の成約率を0.5%、高い業者の成約率を1%で一日のアクセス数を20だとすると、以下のようになります。

  • 安い業者の場合…年間の成約数36.5件
  • 高い業者の場合…年間の成約数73件

成約率が2倍違うと成約数も2倍違います。

成約数が劣る分、アクセス数で補おうとすると、アクセス数を2倍にしなければならないので、先程のPPC広告の例に書いたように年間73万円の経費が掛かるようになります。

低品質なホームページと高品質なホームページでは大きな差が生まれる

上記の場合、高品質なホームページではランニングコスト0で年間73件の成約があるのに対し、低品質のホームページでは同じ73件の成約を得るために、年間146万円のランニングコストがかかる計算になります。

これは一つの例ですが、高品質なホームページと低品質なホームページでは、パフォーマンスが違いますので、多かれ少なかれ差が出ます。

もしも知らずに低品質なホームページを持っていた場合、本来得られるはずの効果を得られていないかもしれません。

実際にこれまで請け負った修正作業で、SEO対策の強化をしただけで50位代だったのが、8位まで順位が上昇したケースがあったり、成約率が0.3%だったのが1.5%まで上昇したケースもあります。

「パフォーマンスが低くても、とにかく安く」という方には低品質なホームページでも良いかと思いますが、「ホームページから集客したい」「WEBで効果を出したい」という方は、高品質なホームページがおすすめです。

というよりも、いろいろとWEBのことがわかった今の私にとっては、競争の激しくなった現在、WEBで効果を出すには高品質なホームページでなければ、逆に難しいかと思います。

どちらを選ぶかはお客様次第になりますので、ホームページ作成業者を選ぶ際の参考になれば幸いです。



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